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2008/12/16

七瀬ふたたび  全10回

制作統括:谷口卓敬、遠藤理史
演出:笠浦友愛、吉川邦夫、松浦善之助、陸田元一
原作:筒井康隆「七瀬ふたたび」
脚本:伴一彦、真柴あずき
音楽:川井憲次
主題歌:「君想い」GReeeeN
制作:NHK、NHKエンタープライズ
出演:蓮佛美沙子、塩谷瞬、水野美紀、宮坂健太、郭智博、市川亀治郎、
   小日向文世、柳原可奈子、北村総一朗、今井朋彦、光石研、
   載寧龍二、長谷川博己、脇智弘、東山麻美、堀内正美、中村久美、他

NHK「ドラマ8」枠の第4弾。
筒井康隆の「七瀬ふたたび」をNHKがドラマ化したのは、
多岐川裕美が主演した少年ドラマシリーズ以来、29年ぶり。

ちなみに29年前は、
今回、ジャーナリストの大野を演じた堀内正美が、
恒介(原作と29年前のドラマの役名は恒夫)の役だった。

設定を現代にして未知能力者の生活をリアルにしていただけでなく、
七瀬(蓮佛美沙子)の父親(小日向文世)が未知能力の研究をしていたり、
敵対する組織をパクス・シエンティアとして
その思想を明確にしていたりして、
かなり分かりやすい構造になっていたと思う。

特殊な人間として孤独を感じてきた七瀬たちを描きつつ、
もし未知能力者の方が増えたら今度は誰を迫害するのか、という
人間の愚かさもそれなりに描けていたんじゃないだろうか。

ドラマとしては人間の可能性の方にウエイトをおいていて、
朗(宮坂健太)は生き残る結末だった。
七瀬がアクティブ・テレパスで、
パクス・シエンティアの佐倉(光石研)だけでなく、
山荘を取り囲んだ警官隊の心にまで訴えて最悪の事態を回避したのは
希望のある終わり方だったと思う。

全体的なアレンジも良かった。
藤子(水野美紀)が科学者で未知能力の説明も担っていたのは
ストーリーを分かりやすくしていたし、
西尾(今井朋彦)がすぐに死んだりせず、
パクス・シエンティア側になったりするのも筋が通っていた。
黒人から日本人に変更されていたヘンリー(郭智博)も
なかなか愛すべきキャラだったと思う。

ただ、最後はちょっと時間が足りなかったというか、
丁寧さに欠けたような気もする。
七瀬も原作通りに撃たれたっぽい流れだったけど、
山荘のまわりの状況から考えるとちょっとムリのある見せ方だった。
ジャーナリストの大野(堀内正美)に託したメッセージも、
ドラマとしてはもう少しうまく処理してもよかったと思う。

あくまでも原作ありきのドラマだったので、
原作を読んでないと全体的なアレンジの狙いなども
伝わりにくいようなところもあった。

七瀬の生死が曖昧に見えたのは、
このあとにホントは「エディプスの恋人」という話があるので
仕方ない部分もあるんだけど、
普通にエンタメのSFとして見ていた人は
バタバタ死んでいく最終回に違和感を感じたんじゃないんだろうか。
そういう意味では中途半端だったかもしれない。

それでも、ドラマ8枠としてはいい企画だったと思う。
前回の「キャットストリート」もマジメに作っていたし、
この枠は今後も期待したい。

            採点 6.5(10点満点平均6)

                脚本  ★★★☆☆
                演出  ★★★★☆
                配役  ★★★☆☆
                音楽  ★★★★☆
                主題歌 ★★★★☆
                新鮮さ ★★☆☆☆
                話題性 ★★☆☆☆


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